国家を批判する日本の政治的映画?是非見逃してはいけないと思った。一ヶ月程前に日本政治を激しく批判する「主戦場」を見たけれど監督が日系人だった上、映画でなく、ドキュメンタリだった。このような批判する映画が上映するとうれしい。現在、靖国神社にある遊就館で上映している日本会議取材の「忘れられない」のような映画に対して対抗勢力があるから。「忘れられない」はドキュメンタリとして作られているにもかかわらず題名と大きく違って、第二次世界大戦争で行われたことをたくさん忘れているようで、むしろフィクションとして考えた方が正解かもしれない。
一方で「新聞記者」はフィクションでありながらノンフィクションと思われてもおかしくないほどリアルに描かれているのである。政権とメディアのせめぎ合いの話でまさしく今の政治状況を描いた映画。
メインのストーリーは伊藤しおり記者が安部総理と仲のいい山口敬之記者に対してレイプ犯罪を訴えた事件を元に報道に大きく取れ上げられるレイプ疑惑の話などの実際に行われている出来事を背景にして描かれる。そのレイプ被害者を演じる女性は伊藤さんに似ている女優さんをしたりすることまで等、気骨かつ現在的な感覚が初めから観客を引き込む。
2人の主役は新聞記者の吉岡エリカと若手官僚杉原たくみであり腐敗臭い外務省計画大学の情報を知っている杉原の外務省の元上司神崎が自殺した時に二人がぶつけ合う。吉岡に新しい大学について情報が匿名に漏らす。その糸口を追求することに決心し、神崎が光っている威圧的な国会議事堂が真正面の建物から飛び降りた時、吉岡はそこにある意義を把握し、真実追及でついに杉原と出会う。まだ理想を奪われていない若い杉原は外務省から内閣府情報調査室(内調)に出向中。苦しそうな仕事に覆われている。政権の邪魔になる人の名前を汚すために公文章の改竄等この手もあの手も政権を防護する手掛けに任務させられている。これに迷いながら神崎の死の打撃を受けることで良心の呵責を感じ、吉岡と一緒に正義を追求することに決心した。
吉岡の勤務先は東京新聞に基づいた「東都新聞」であり、同僚は、上司を含め比較的に鮮やかではない男性ばかり。吉岡は実人の望月衣塑子記者を元にした役柄。望月記者は政治家に鋭い質問を投げることだけで「難しい記者」として知られ、望月執筆の「新聞記者」が映画のプロデューサー河村の着想の出発点となった。でも吉岡の役柄は日本人ではなく、日本人父と韓国母でアメリカ育ちである。これは信じ難い。なぜかというと二つの理由がある:まずはアメリカで生まれ育った人は日本で新聞記者として働く言語力があるはずがない。吉岡のなまった日本語からでもそれが目に見えた。二つ目に、英語で話してるシーンは一つだけだったが、とても英語圏生まれ育ちとは思わない片言の英語だった。吉岡の役柄のこれ以上に気になる点があった。それは、なぜ日本人女性ではなく、外国人女性にしたかが不思議。プロデューサーは日本国家があまりにも固くて外圧なしでは何も変わらないという政治的主張をしているのかと解釈できる。確かに吉岡は韓国人だけではなく、アメリカ育ちの本当に意味でのグローバルの人である。しかし、この描き方は望月自身が日本人であること及び「組織内」にでも制度を変えようとしている人がいるという事実を否定しているのではないか。そうしたら、強い日本人女性は映画にそんなに描きにくいのかという質問が浮き浮かぶ。確かに吉岡意外の女性役柄はとんでもなく酷かった。杉原の妻は子供化され、完全に自己犠牲な生活を送っていて夫と子どものために人生を送っているまるで女性の風刺画だった。「政治的批判的」な映画を作る人が描く日本女性はこれでいいだろうか?一緒に見た親友の意見では、自分が所属している組織の底のない汚職に直面する時に沸いてくる入り混じった複雑な感情の中で杉原が感じさせられる「守らなきゃいけない」責任感を強化するために妻はわざとそういう風に描かれたそうである。妻たち(神崎の妻も)の役柄があれだけ卑屈そうに描かれている理由は別として、日本女性はこのような役柄が引き続き現れるのは悲惨である。
概ねの演技はそれほどではなかった。あいにく日本の映画によく見るこわばった、大げさな演技だった。これに対し、撮影術はよかた。省庁の部屋の青く染めた空気は悪意が伝わってきた。それに、「東都新聞」の暗くて散らかっている内装が気骨でリアルな感覚だった。私は半蔵門に住んでいて、時には国会図書館に行ったりするので馴染みの建物と道が映画で見られて少しワクワクした。永田町・霞ヶ関あたりのイチョウの葉っぱがきれいで、秋に撮影することが正解だったと思う。
最後に一言。演出とは違って、国会議事堂が常にライトアップしていない。夜になると暗闇に覆われて不吉な形だけが見えるときも多い。先日の夜にジョギングに出かけたらちょうど電気が消える瞬間を見た。映画の最後の台詞はまさしく意義深かった(全滅されてしまった杉原への助言):「この国の民主主義は形だけでいい」。
No comments:
Post a Comment